神経を取ったのに、歯が痛いのはなぜ?原因と治療法について

   

こんにちは、新宿区大久保の橋本歯科医院です。
当院では、「なるべく歯を削らない、神経を残す治療」を前提として治療を行っておりますが、深くまで進行してしまった虫歯や、痛みが強くて日常生活に支障が出てしまう場合は、残念ながら神経を取らざるを得ないこともあります。
神経を取ることで、歯の痛みはなくなりますが、中には、「他医院で神経を抜いてもらったはずなのに、噛むと痛い」などといった症状で当院にお見えになる患者さまもいらっしゃいます。
そこで本日は、神経を取ったはずの歯が痛む原因と治療法について、ご紹介したいと思います。

 

神経をとっても、痛みを感じる理由

歯の神経を抜いてしまえば、当然、歯自体の痛みはなくなります。
ですが歯の周りには、その歯を支えるための骨や歯ぐきなど、さまざまな周辺組織が存在しています。

歯の神経を取ったとしても、その周辺組織にはまだ痛覚を感じる神経は残っているため、その周辺組織に何かしらのダメージが加わった場合、「痛み」を感じるのです。

周辺組織に異変(痛み)がある場合、神経を取った歯だけではなく、周りの歯にも影響を及ぼしてしまう可能性が高いため、なるべく早急に治療を行うことが求められます。

 

神経を取った歯に痛みが生じる原因

歯の周辺組織にダメージが加わってしまう原因はさまざまですが、主に下記の2つが挙げられます。

  1. 歯の根の先に膿がたまってしまった
  2. 歯根膜に炎症が生じている場合(歯根膜炎)

1,歯の根の先に膿がたまってしまった

神経を取る処置を行っても、根管治療が不十分だったり、経年による被せ物の劣化などにより、歯の中に再び細菌が侵入し増殖してしまうと、歯の根の先で炎症が起きて膿がたまってきます。

この膿の袋は、小さなうちであれば自覚症状もほとんどなく痛みも感じにくいのですが、炎症が進んで大きくなると、歯ぐきが腫れたり、噛んだ時に痛みを感じるようになってきます。

歯茎が腫れている場合は、重症になると発熱をともなう場合もあります。
根の先にたまった膿の出口ができないと、どんどん圧力が高まり、痛みが強くなっていきます。

2,歯根膜に炎症が生じている場合(歯根膜炎)

神経を取った歯に痛みが生じる原因としてもう一つ考えられるのが、歯根膜炎による痛みです。
歯根膜炎には、感染性のものと、非感染性のものがあり、治療後の痛みの原因としてはそれぞれ下記のようなものがあります。

感染性歯根膜炎

根管治療の際、治療器具が歯の神経や周辺組織を刺激することで一時的に炎症が起こり、痛みを感じることがあります。
この場合、炎症は一時的なものですので、治療後2~3日もすれば、自然と痛みは落ち着いてきます。

非感染性歯根膜炎

噛み合わせの悪さ、咬合不全などによって引き起こされる炎症です。
根管治療後に入れる被せ物の高さが適正ではないと、その部分にだけ偏った強い力がかかってしまうため、それを支える歯根膜にも炎症が起きてしまうのです。
噛み合わせの悪さや咬合不全は、歯の痛みだけではなく顎関節症の原因となる場合もあります。
顎関節症を発症してしまうと、お口の中のトラブルだけではなく、頭痛や肩こり、鬱などといった全身の健康にも影響を及ぼす可能性もあるため、注意が必要です。

 

神経を取った歯が痛む場合の治療法

治療1:根管治療のやり直し

根の先に膿がたまっている場合、歯の中に細菌が繁殖してしまっている状態ですから、まずは歯の中をキレイに掃除しなければいけません。
再度根管治療を行って歯を洗浄します。

 

治療2:質の高い被せ物

歯の中をキレイに洗浄した後は、再度細菌が侵入しないように被せ物をかぶせて密封します。
被せ物はなるべく精度の高いものを選ぶとよいでしょう。

保険の銀歯やセメントでも一時的に密封状態を作ることはできますが、自費のものに比べて経年劣化が進みやすいため、数年後にまた細菌が繁殖してしまうことになりかねません。
長い目で見れば、保険治療外の材料を使用した方が治療費も安く済みます。

 

治療3:咬合調整

新しく入れた被せ物などの高さが適正ではない場合には、噛み合わせの調整をしなおします。
また、歯根膜炎で細菌が繁殖してしまっている場合、歯が浮いてくることがありますので、この場合も噛み合わせの高さを落として歯根膜を安静な状態に保つ必要があります。

当院では、模型(歯型)を作り、フェイスボウトランスファー(顎顔面に対する歯の位置、顎骨の位置を確認する検査)をし、シンラシステムの咬合器に装着し噛み合わせを診断し、ゴシックアーチで顎運動を再現し、それに合わせて被せ物を作製すると言う作業を行います。
少し時間は掛かりますが、それにより被せた歯は、よく噛めて、歯も歯周組織も守る物となり得るのです。

 

治療4:歯ぎしり・食いしばりの治療

歯ぎしりや食いしばり・噛み締めのクセがある方は特に、歯根膜炎を発症してしまうリスクが高くなります。
歯ぎしりや食いしばりのクセがある方は、咬合調整と併用して歯ぎしり、食いしばりの治療もされるとよいでしょう。

 



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