マウスピースはどんな時に使う?種類や用途を解説

      2025/02/20

こんにちは。新宿(大久保駅)の歯医者、橋本歯科医院です。

歯並びを矯正する際やコンタクトスポーツをする際、歯ぎしりから歯を守る際などに使用するマウスピース。実はさま座生目的で使用されています。
使ったことがない方からすると、自分には縁遠いものだと感じるかもしれませんが、マウスピースを使用することにはさまざまなメリットがあります。
本日は、歯科医院で作成されるマウスピースについて解説いたします。

 

マウスピースとは?

マウスピースとは、口腔内に装着することで歯や歯ぐき、顎関節を保護するための器具です。
一般的には柔軟なプラスチックやシリコン、アクリルといった素材で作られており、使用目的に応じたさまざまな種類があります。
スポーツ競技での衝撃から歯を守るものや、歯ぎしりや顎関節症の緩和に使われるものなどが代表例です。

 

スポーツ用マウスピース

スポーツ用マウスピースは、一般にマウスガードと呼ばれます。
これは、特にコンタクトスポーツにおいて歯や口腔内を保護するために使用されるものです。
ラグビーやボクシング、アイスホッケーなどの激しい接触があるスポーツでは、顔や頭部への衝撃から歯を守り、けがを防ぐための必須アイテムとなっています。
このタイプのマウスピースは、装着感が良く、口の動きに対応しやすい柔軟な素材で作られています。
一般的にはカスタムメイドされることが多く、スポーツをする方の口の形に合わせて作成されます。
そのため、フィット感があり、かみ合わせの安定性の点でも優れていますが、保険適用ではなく定期的に交換が必要になるため、経済的な負担が大きいというデメリットもあります。

 

歯ぎしり用マウスピース

歯ぎしりは、睡眠中に無意識に行われることが多く、歯や顎関節に大きな負担をかけます。
この問題に対処するために用いられるのが、歯ぎしり用マウスピースです。夜間につけるためナイトガードと呼ばれることが多く、使用することで歯と歯の接触による摩耗や損傷を起こしにくくなります。
このナイトガードに関しても、カスタムメイドが主流です。
歯科医師が患者さんの口腔内の型取りを行い、お口に合わせたマウスピースを作成します。歯ぎしりは、知覚過敏や歯根破折、顎関節症などさまざまな口腔内トラブルの原因になります。
ナイトガードを使用することは、そのようなトラブルが起こるのを予防することにもつながります。

 

顎関節症用マウスピース

顎関節症は、顎関節や咀嚼筋に問題が生じ、食事や会話など日常生活において不快感や痛みを引き起こす疾患です。
主な症状としては口の開けづらさや開閉時の異音、かみづらさなどがあり、顎関節症用マウスピースは、これらの症状を緩和するために使用されます。
顎の位置を安定させ、かみ合わせのバランスを調整する役割を持っているため、顎関節や筋肉にかかる負担を軽減し、症状の緩和が期待できます。
顎関節症用のマウスピースもカスタムメイドが一般的です。
歯科医師がかみ合わせやあごの状態を詳細に評価し、適した形状や硬さを持つマウスピースを作成します。

 

矯正用マウスピース

マウスピース矯正は、ワイヤー矯正と並ぶ矯正治療法の一つです。
矯正用のマウスピースは、ほかのマウスピースに比べて薄い素材で作られており、透明なため装着しても周囲から気づかれにくいのが特徴です。
また、ワイヤー矯正とは違い取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際には取り外して口腔衛生を保つことができます。
矯正用マウスピースは、歯が段階的に移動していくよう、定期的に交換する必要があります。
一般的には、一度の矯正治療で使うマウスピースは、軽度で10枚から30枚、中度で40枚から60枚、重度で70枚から90枚ほどです。
これらを、1~2週間に一度交換していくことで、徐々に歯並びやかみ合わせを整えていきます。
矯正用マウスピースは、「目立たない」「取り外せる」といったメリットがある反面、装着時間が守られていないと矯正治療が計画通りに進まなくなる可能性があります。
また、出来上がったマウスピースは基本的に複数枚を一度に患者さんにお渡しするため、紛失や破損に気を付けることも大切です。

 

睡眠時無呼吸症候群用マウスピース

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が一時的に停止する疾患です。
呼吸が止まると血液中の酸素濃度が低下するため、高血圧や動脈硬化などのリスクが高まるほか、血糖値やコレステロール値の上昇などさまざまな生活習慣病のリスクにつながります。
SAS用マウスピースは、下顎を前に突き出すことで気道を広げ、呼吸をスムーズにするためのものです。
就寝時に使用することで、無呼吸の発生を予防し、睡眠の質を維持します。これにより、昼間の眠気や疲労感の減少、起床時のだるさなどの軽減にもつながります。

 

マウスピースの選び方と日常ケア

マウスピースは、自分の口の大きさや歯並びにあったものを使用することが重要です。
市販でもマウスピースは販売されていますが、市販のものは自分専用には作られておらず、試着などもできないため、口にぴったり合うものを見極めるのは困難です。口に合っていないマウスピースは使用することで逆に口腔内のトラブルの原因になることがあるので、使用は控えていただければと思います。
歯科医院であれば、患者さん一人ひとりのお口の形状に合わせてぴったりと合うものを作成することができ、使用開始後も定期検診などで問題がないかどうかのチェックや調整を行うことができます。

また、マウスピースを使用し始めた後は、日常的なケアも大切です。マウスピースを使用する際は、軽く水ですすいでから装着するようにしましょう。熱に弱い素材で作られていることが多いため、熱いお湯ですすぐのは控えてください。
マウスピース使用後は、しっかりと洗浄し、乾燥させて清潔な状態を保つことが大切です。
その際は、専用の洗浄剤を使用することで、細菌の繁殖を防ぎ、マウスピースを衛生的に保ちましょう。
歯磨き粉などでこすると、歯磨き粉に含まれる研磨剤でマウスピースが傷ついてしまうことがあるので気を付けてください。

また、定期的なチェックと交換も大切です。特にスポーツ用マウスピースや歯ぎしり用マウスピースは、劣化が早い場合があります。
長く同じものを使い続けるのではなく、必要に応じて新しいものと交換してください。

 

まとめ

マウスピースには複数の種類があり、それぞれの用途に合わせて正しく使用することで、お口の健康を維持しやすくなります。
使用を検討している場合には、歯科医師に相談することで、自分の悩みや歯並びにぴったりと合うマウスピースを選んでいただければと思います。

 



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